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<碑文>
田尻栄利氏
顕彰碑
佐野廣書
田尻栄利氏顕彰碑文
田尻栄利氏は 明治三十八年八月十日 松江市古曽志町に
生まれ 大正十三年松江農林学校を卒業 島根県農務課に奉
職の後 昭和十六年抜擢されて島根県農会技師となり 次来
農業関係団体の要職歴任した この間 若き情熱をもって専
心職務に精励し 農業に対する限りない愛情を深め 卓越し
た識見を積み 信望をあつめ 昭和二十八年一月推されて古
江村農協組合長となった
生来剛毅 責任感旺盛 就任以来不屈の協同精神を発揮
比類まれな先見性を発揮し 特に昭和三十年から二期八年間
松江市議会議員として 行政 経済両面から地域農業の近代
化と農協発展に挺身したことは特筆すべきことであった
昭和三十八年三月 他に先んじて法吉 生馬 古江 秋鹿
大野の五つの農業協同組合の合併を実現し 以来組合長とし
て円熟した人格と 豊富な経験から得た該博な知識のもと
常に時代を先どりし 明確な判断力と 卓越した指導力によ
り 農協の在り方を示範し 日夜奔走 地域の発展と農業の
振興に貢献 中でも地区内水田の大部分にわたる圃場整備事
業の実現 特産いぐさ 葉たばこの振興 各種農業近代化施
設の導入等々 その功績は多大であり景仰感謝の的であった
昭和四十八年四月十七日 忽然としてその道に殉じ まさ
に奮迅の一生を全うした 生前の功労は高く評価され 國は
氏の多年の功績に対し従六位勲五等に叙し偉業を顕彰した
この傑出した人士の功績を広く後世に伝え後進の育成を図
らんとし ここに顕彰碑を建立し 永く遺徳を偲ばんとする
ものである
昭和五十四年十一月吉日
顕彰碑建設委員会
<建立>
昭和54年(1979年)11月建立(碑文より)
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