<写真>
<地図>
<碑文>
田中時雄氏顕彰碑
氏は明治四十二年(1909)六月、松江市東津田町に生まれ、
若くから卓越した手腕と指導力を以て地域農業の振興に努め、
昭和二十三年三十八歳を以て津田農業協同組合長に就任し、第
二次大戦後の農村復興に活発な組合活動を展開した。其の後日
本経済の発展に伴い、農協においても組織を再編成して、強力
な資本整備のもとに、近代農業への指導と対応に迫られて来た。
氏は逸速く、かかる状勢を洞察し、近隣五農協の大同合併に奔
走し、昭和四十年九月松江湖南農業協同組合の設立を果たし推
挙されて初代組合長に就任したのである。
爾来昭和五十五年五月組合長の職を勇退するまで、実に三十
余年の永きに亙り其の重責を全うした。氏は人に接するに温厚
誠実を以てし、経営には堅実果断を以て当たり、いささかも淀
みのなし農村建設と農協運営とに不断の尽力を続けた。松江湖
南農協が盤石の基を固め県下に其の名を広めたのも、氏の研鑽
努力を高遇な指導力によるものである。
かかる大きな功績により昭和五十四年勲五等瑞宝章の栄誉に
浴した。
われらはここに相計り氏の業績と栄光を称え後世に伝えるべ
く顕彰の碑を建立するものである。
昭和五十六年(1981)三月吉日
田中時雄氏顕彰委員会
<建立>
昭和56年(1981年)3月建立(碑文より)
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